【GA4入門】初心者がまず見るべきレポートは?基本的な使い方とサイト分析の第一歩

導入

あなたのWebサイトの「健康診断」、定期的に行っていますか? なんとなくアクセス数だけを見て一喜一憂するだけでは、サイトが抱える本当の課題や、成長のチャンスを見逃してしまいます。

2023年にGoogle Analytics 4(GA4)が標準となり、「なんだか難しそう」「どこを見ればいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。

ご安心ください。この記事では、GA4を初めて使う初心者の方に向けて、「まず、ここだけは見よう」という必須レポートを3つに厳選して解説します。この記事を読み終える頃には、GA4の基本的な見方を理解し、自分でサイトの状態を分析するための、確かな第一歩を踏み出せているはずです。

第1章:GA4とは?旧UAとの根本的な違い

GA4を理解する上で、以前のバージョン(ユニバーサルアナリティクス、UA)との違いを少しだけ知っておくとスムーズです。

一番の違いは、すべてを「イベント」として計測する点です。

  • 旧UA: 「セッション(訪問)」という、ユーザーがサイトに来てから帰るまでの一連の行動を軸に計測していました。
  • GA4: ページを見た(page_view)、クリックした(click)など、ユーザーの個々の行動をすべて「イベント」として捉えます。

これにより、Webサイトとアプリをまたいだユーザーの行動を、より正確に追跡できるようになりました。

第2章:まずはここから!GA4の基本画面と用語

GA4を開いたら、まずは基本的な用語に慣れましょう。

  • ユーザー: あなたのサイトを訪れた個々の人。
  • セッション: ユーザーがサイトを訪れてから離脱するまでの一連の操作。
  • イベント: ページ表示、クリック、スクロールなど、ユーザーがサイト内で行うすべてのアクション。
  • コンバージョン: 商品購入や問い合わせなど、ビジネスにとって重要な成果となるイベント。
  • エンゲージメント率: 全セッションのうち、ユーザーが積極的に関わった(10秒以上滞在、コンバージョンイベントが発生、2ページ以上閲覧)セッションの割合。UAの「直帰率」に代わる、より実態に即した指標です。

第3章:初心者がまず見るべき必須レポート3選

では、いよいよ本題です。初心者がまずチェックすべき3つのレポートを紹介します。

レポート1:「集客」レポート (ユーザーはどこから来たのか?)

  • 見方: 左メニューの [レポート] > [集客] > [トラフィック獲得]
  • わかること: ユーザーがどのような経路であなたのサイトにたどり着いたかがわかります。「Organic Search(自然検索)」「Social(SNS)」「Paid Search(有料広告)」「Direct(直接入力やお気に入り)」など、チャネルごとの貢献度が一目瞭然です。
  • 重要性: どのマーケティング施策がうまくいっているか、あるいは、どのチャネルに力を入れるべきかを判断する材料になります。

レポート2:「エンゲージメント」レポート (どのページが人気なのか?)

  • 見方: [レポート] > [エンゲージメント] > [ページとスクリーン]
  • わかること: サイト内で最も閲覧されているページはどれか、ユーザーが平均してどのくらいの時間そのページに滞在しているかがわかります。
  • 重要性: 読者の興味関心や、サイト内の「キラーコンテンツ」を特定できます。人気の記事をさらに充実させたり、逆に見られていないページの原因を探ったりするきっかけになります。

レポート3:「ユーザー属性」レポート (どんな人が見ているのか?)

  • 見方: [レポート] > [ユーザー] > [ユーザー属性の詳細]
  • わかること: サイトを訪れているユーザーの国、性別、年齢といったデモグラフィック情報がわかります。
  • 重要性: あなたが想定しているターゲット層と、実際にサイトを訪れているユーザー層が一致しているかを確認できます。ズレがある場合は、コンテンツの方向性やマーケティング戦略を見直す必要があります。

第4章:サイト分析の第一歩 – 簡単な仮説を立ててみよう

分析は、レポートを眺めて終わりではありません。「問い」を立て、次のアクションに繋げることがゴールです。

例:

  1. レポートを見る: 「集客レポート」を見たら、SNSからの流入が他のチャネルに比べて極端に少ないことに気づいた。
  2. 疑問を持つ: なぜだろう?
  3. 仮説を立てる: もしかしたら、X(旧Twitter)での記事更新の告知が足りないのかもしれない。
  4. 施策を実行する: 来月は、新しい記事を公開するたびに必ずXで告知してみよう。
  5. 結果を検証する: 1ヶ月後、再び集客レポートを見て、SNSからの流入が増えているかを確認する。

この「見る→考える→試す→確認する」のサイクルを回すことが、サイト改善の基本です。

まとめ

GA4は多機能ですが、最初からすべてを使いこなす必要はありません。まずは今回紹介した3つの基本レポートから、自分のサイトを覗いてみてください。

  • 集客レポート: どこから来たか?
  • エンゲージメントレポート: どのページが人気か?
  • ユーザー属性レポート: どんな人が見ているか?

データと向き合い、次のアクションを考える。その習慣が、あなたのWebサイトを大きく成長させる原動力となります。さっそくGA4を開いて、分析の第一歩を踏み出してみましょう。

コメント